理事長メッセージ教育理念学園の沿革役員等の氏名財務状況
HOME > 財務状況 > 平成20年度予算:事業計画書
親和中学校・親和女子高等学校神戸親和女子大学神戸親和女子大学附属幼稚園
財務状況

平成20年度予算
3.事業計画書

目次



【大学】
  1. 教育研究関係
  2. 学生募集関係
  3. 国際交流関係
  4. 大学開放関係
  5. 図書館関係
  6. 情報処理教育関係
  7. 学生福利厚生関係
  8. 施設設備関係
  9. 人事関係
  10. その他
【高等学校・中学校】
  1. 教育
  2. 進路指導
  3. 生徒募集
  4. 120周年記念事業
  5. 施設整備関係
  6. 人事関係
  7. その他

【法人本部】

  1. 帰属収入について
  2. 消費支出について
  3. 資本的支出・基本金について


はじめに

今日の私立大学を取巻く環境は、とりわけ18歳人口は減少を極め、大学においては、二極化が鮮明になって来ております。すなわち大規模な有名校に受験希望者の人気が集中する一方、小規模校においては、受験生を集めるのに多くの労力を要し、既に定員割れの大学が40%に達している事実から分るように、ますます厳しさを増しております。このような中にあって法人は各設置学校の諸計画と学園財政について総合的に検討・調整し、学園全体の総合計画を模索してまいらなければなりません。

まず大学に求められることは、ステークホルダーの期待に応えられる大学であり続けながら、多様化する社会に貢献していくことであります。これまで神戸親和女子大学は、社会のニーズに応じて改革を続け、大学における教育研究の質の向上に努めてきました。今後も、自らの教育理念に従い、本学の特色・個性を発揮すべく独自性の強い教育・研究を推進しながら、他の大学にない特色と魅力を明確に打ち出し、学生をはじめ社会から求められる質の高い教育を提供していく必要があります。

平成17年度には、文学部の一学部体制から発達教育学部を加えた二学部体制に、平成18年度には、発達教育学部に通信教育部を設置いたしました。また、平成18年度、平成19年度には地の利のある三宮に「三宮サテライト教室」を開設し、多方面からの教育ニーズに応えてきました。サテライト教室においても、費用対効果を十分検証したうえで、さらなる有効活用を図らなければなりません。

また、平成20年度には、新たにジュニアスポーツ教育学科を発達教育学部に新設いたしますが、通信教育部とともに神戸親和女子大学の浮沈に大きく影響を与えるものであり、それぞれの収支についてもシビアに検証するとともに、更なる改革・計画に反映することが重要な課題であります。

親和女子高等学校・親和中学校においても、平成19年度には節目の創立120周年を迎えました。伝統と時代の流れを念頭におき、中高一貫教育の主旨を再確認したカリキュラムの編成により、魅力あるコース制を鮮明にするなど、他校との差別化に向け、さらに一層の取り組みが望まれます。平成20年度からは、中学校の募集定員を270人とすることにいたしました。6年後には合計で270人の減員となります。これについても計画と実績を常時検証しながら収支のバランスを維持しなくてはなりません。

法人としても設置学校維持のため安定的・効率的な経営基盤の確立、各方面から求められている情報開示に向け、財務情報をはじめ各事業活動の透明化に努めることが要求されております。このような背景のもと、安定的な収入財源としての各設置学校における学生・生徒の定員確保は最重要課題であります。

一方、人事院勧告によりますと、平成18年度からは公務員では行政職はもちろんのこと教育職のすべてにわたり、個々の評価が賃金に反映する評価主義が採用されることになりました。学園においてもこのような社会の情勢を踏まえた適切な対応をしなければなりませんが、現在は暫定措置として、平成17年度給与体系の踏襲となっております。財務諸表をみるに、学園における人件費比率が高い傾向にあることを、大学評価機関や文部科学省からも指摘されており、学園の経営基盤の安定からも、その改善に努めなければなりません。

また、募金活動については平成18年度の大学創立40周年記念事業並びに平成19年度の学園創立120周年記念事業に対して実施してまいりました。募金活動についてはこれで終ることなく、常に全構成員の理解と協力のもとに努力していかなければならないと考えております。また、法人固有の収入の確保としては、特に資産運用に力を注ぎ、法人に資産運用専門の担当者を配置し、新たな財源として安定した成果を得るよう努めることとします。

このような背景の中、平成20年度事業計画を策定いたしましたが、実施にあたっては、各設置学校における帰属収支の動向をにらみながら、適切な費用対効果の評価と峻別を行い、限られた財源の中、効果的な業務遂行を期待するものであります。



I 事業計画

【大学】

○基本方針について

大学をめぐる状況は実に厳しい。700を超える大学の半数近くが定員割れであるか、定員割れに直面している。まさに存続の危機に直面している。本学も昨年度入学生は、4つの学科のうち3つが定員に満たなかった。辛うじて全体としての定員を守ったというのが実態である。今年度については、ジュニアスポーツ教育学科を設置したこともあり、全体としての定員を満たすものと思われる。ただ、2学科が定員に満たない。今年度の入試の検証及び早急な対策が必要である。このような状況下、事業計画の予算配分については自ずと厳しいものとならざるを得ない。これまで以上に、重点方式を徹底していく必要がある。具体的には、新規事業を念頭に投資する部分と切り詰める部分の色分けを徹底し、全体としての予算は「マイナス5%シーリング」を目標とした。人件費についても、退職者の後任は任期制教員で補充するなど、節約に努める。

1. 教育研究関係
【260,381千円】
【継続事項(主たるもの)】
【99,053千円】
(1)大学院各専攻・大学各学科・教育専攻科の運営
20,240千円
(2)各種実習支援
23,314千円
(3)研究所の運営(5研究所)
3,081千円
(4)心理相談室運営
(相談料収入2,400千円)
1,642千円
(5)LL関係運営費
933千円
(6)入卒業式関係
3,163千円
(7)自己点検評価、FD関係
1,887千円
(8)研究費関係(個人研究、共同研究)
32,220千円
(9)入学試験の実施
12,573千円

【新規及び重点事項】
【161,328千円】
(1)通信教育部の運営
96,695千円
(2)ジュニアスポーツ教育学科の運営
5,058千円
(3)三宮キャンパス(賃借料・運営費)
24,744千円
(4)センタープラザ教室
27,471千円
(5)子育て支援センターの運営
(補助金収入4,400千円)
4,552千円
(6)e-ラーニングの実施
2,808千円

2. 学生募集関係
【103,719千円】
(1)インターネットを利用した広報展開
22,853千円
(2)募集広告(新聞・雑誌)
42,090千円
(3)各種進学説明会の実施
7,446千円
(4)オープンキャンパスの実施
3,847千円
(5)募集要項他印刷
16,353千円
(6)通信運搬費(郵券)他募集経費
11,130千円

3. 国際交流関係
【32,609千円】
(1)招へい教授・研究員の受入れ実施
2,846千円
(2)海外研修に対する助成
5,600千円
(3) [1]海外英語研修(カナダ)
801千円
  [2]海外英語文化研修(イギリス)
594千円
  [3]特別派遣留学(イギリス)
1,748千円
  [4]海外児童英語研修(オックスフォード)
1,332千円
  [5]海外芸術研修(イタリア)
2,155千円
  [6]海外日本語教育実習(オーストラリア)
384千円
  [7]海外教育実地研究(カナダ)
1,889千円
  [8]海外福祉研修(スウェーデン)
1,754千円
  [9]海外中国語研修(中国)
0
  [10]韓国文化研修(韓国)
2,543千円
(4)その他運営諸経費
10,963千円

4. 生涯学習・地域交流センター
【12,401千円】
(1)オープンカレッジ講座
(講座収入3,130千円)
4,140千円
(2)文学・文化講座
(講座収入2,000千円)
2,036千円
(3)運営及びその他
6,225千円

5. 図書館関係
【41,316千円】
(1)図書の購入
18,965千円
(2)逐次刊行物、電子資料、消耗図書の購入
13,000千円
(3)電算システム
6,922千円
(4)運営及びその他
2,429千円

6. 情報処理教育センター関係
【42,533千円】
(1)授業のための情報環境改善
20,626千円
(2)学内ネットワーク運営
16,304千円
(3)運営及びその他
2,795千円
(4)e-ラーニングの実施 (再掲)
2,808千円

7. 学生福利厚生関係
【273,019千円】
(1)親和行事(新入生向け宿泊ガイダンス)の実施
11,781千円
(2)給付奨学金及び授業料減免奨学金
81,135千円
(3)玉結寮の運営
(補助活動収入14,542千円)
14,541千円
(4)借上寮の運営
(補助活動収入105,586千円)
105,529千円
(5)スクールバス運行
(補助活動収入17,439千円)
34,667千円
(6)保護者会の実施
1,460千円
(7)学生指導及び課外教育指導
9,399千円
(8)健康診断及び保健室関係
6,373千円
(9)求人開拓・企業開拓
1,908千円
(10)就職指導関係費
2,906千円
(11)各種就職講座の開催
(補助活動収入3,320千円)
3,320千円

8. 施設設備関係
(1) 工事関係
【113,670千円】
[1]スポーツ・健康教育センター(仮称)
100,000千円
[2]学生会館2階サッシ改修
1,700千円
[3]体育館結露対策工事
2,000千円
[4]学生会館2・3階女子トイレ改修
5,000千円
[5]学生会館2・3階床改修
3,700千円
[6]電話交換機更新(リース)
1,270千円
(2) 教育研究用機器備品
【4,800千円】
[1]パソコン(21年度新任教員分)
1,800千円
[2](共通)個人研究用機器備品
3,000千円
(3) 図書費(再掲)
【18,965千円】
(図書館)図書の購入
18,965千円

9. 人事関係
(1) 教育職員
[1]大学院設置・学科改組および通信教育部設置に係る人事計画の履行
[2]学校教育法に基づく教員組織の構築と運営
[3]中長期的人事計画の策定
(2) 事務職員
[1]大学全体に係る人事計画の策定
[2]業務の効率化・合理化を推進するとともに、人事構成の適性化を図りつつ、中期的事務職員採用計画を策定

10. その他
(1)卒業生団体(すずらん会)及び保護者(父母の会)との連携強化
(2)保護者(父母の会)との連携強化
(3)地域との連携強化

【高等学校・中学校】
1. 教育
(1) 学力の充実強化
【12,700千円】
[1]英語、数学において習熟度別授業の実施。(新規)
[2]夏期・冬期・春期休業日、土曜日を中心とした補習の実施(高校)
[3]放課後を中心とした指名補習の実施(中学)
[4]土曜学習会の実施
[5]各種模擬試験の実施  
[6]高校 新コース制の開始(新規)  
[7]新シラバスの作成(新規)  
(2) 国際理解教育の充実
【6,900千円】
[1]オックスフォード大学セント・ヒルダスカレッジでの英語文化研修の実施(2週間)
[2]アジアの異文化の体験及び理解教育の継続及び推進(隔年実施)
  (平成20年度はモンゴルを予定)
[3]メルボルン マックロバートソン校との短期交換留学の実施
  (派遣、受け入れ 各3週間)
(3) 研修・宿泊旅行の実施
【4,950千円】
[1]高2研修旅行 沖縄・石垣島 4泊5日の実施
[2]中3宿泊旅行 沖縄方面 3泊4日の実施
[3]中2宿泊旅行 岐阜方面 2泊3日の実施
[4]中1オリエンテーション合宿 グリーンピア三木 1泊2日の実施
[5]高1スキー訓練 信州方面 4泊5日の実施  
(4) 情報システム維持管理 
【6,000千円】
[1]学事システム維持管理
[2]校内LAN インターネットシステム維持管理
[3]図書館システム維持管理
(5) クラブ活動及び生徒会活動
【2,200千円】
生徒の自主・自立によるクラブ活動及び生徒会活動を支援
(6) ボランティア事業
【1,600千円】
[1]介護体験学習実施
[2]赤十字トレーニングセンター参加
[3]ワークキャンプ・施設訪問参加  
[4]介護講座の実施
[5]親和保育園での体験学習の実施  
[6]青少年赤十字海外メンバーの受け入れ  
[7]地域住民とのふれあい行事の実施(新規)  
[8]青少年赤十字1円玉募金による海外の子供達への支援事業実施
[9]NHK海外たすけあい、赤い羽根、あしなが学生募金等、募金活動への参加
[10]地域清掃活動の実施  
[11]エコキャップ運動への参加推進  
[12]車椅子、アイマスク体験の実施  
[13]海外の子供たちの写真展  
(7) 公開学校行事の実施
【1,450千円】
[1]体育祭の実施
[2]文化祭の実施
[3]音楽会の実施
   
2. 進路指導
【1,100千円】
(1)進路指導の手引きを作成活用した進路指導の強化

(2)各方面で活躍している卒業生を招いての進路説明会の実施

(3)各種高大連携の策定(新規)

3.生徒検診
【7,140千円】
(1)生徒検診

4. 生徒募集
【7,900千円】
(1)学校案内の作成
(2)募集要綱の作成
(3)新聞・雑誌等広告
(4)サマーオープンスクールの実施
(5)本校主催説明会の実施及び校外各種説明会への参加
(6)ダイレクトメールを活用した塾及び保護者への働きかけ
(7)ホームページによるリアルタイムの情報提供

5. 120周年記念事業
(1)寄付金の募集活動(継続2年目、平成21年3月31日まで)
(2) 講堂内設備の刷新(新規)
  [1]講堂舞台装置全自動化及び機器更新工事
13,000千円

6. 施設設備関係 (新規)
【37,900千円】
(1)講堂舞台装置全自動化及び機器更新工事【再掲】
(2)調理室系統エアコン更新工事
(3)講堂屋上防水更新工事
(4)グランド全体整地改修工事

7. 人事関係
(1)中長期の人員計画の策定
(2)雇用形態の多様化についての検討

8. その他
(1)汲温会並びに育友会との連携強化
(2)外部専門機関(コンサルティング会社)に、教育・管理を含めた総合的な現状分析と今後の改革への提言について業務委託し、連携して長期計画を策定する
10,000千円

【法人本部】

  1. 人事計画の策定と適正配置
  2. 財政中長期計画の策定
  3. 学園の管理運営に関する諸規程の整備
  4. 事務職員のレベルアップに向けた研修の実施


II 財政方針

1 帰属収入についての方針

(1)学生生徒納付金

  1. 学費
    大学、高・中とも既定の方針による
  2. 学生生徒数(表1)
    当年度の大学・高・中の学生数については以下のとおり
    (表1) 学生・生徒数
    (単位:人)
    区分 当年度予算
    計上人員(A)
    前年度予算
    計上人員(B)
    対前年度
    (A)−(B)


    大学院 67 70 △ 3
    教育専攻科 8 16 △ 8
    文学部 272 661 △ 389
    発達教育学部 1,384 1,021 363
    通学部 計 1,731 1,768 △ 37
    通信教育部 1,222 976 246
    大学計 2,953 2,744 209
    高      校 894 899 △ 5
    中  学  校 876 898 △ 22
    高校中学計 1,770 1,797 △ 27
    合      計 4,723 4,541 182

(2)手数料収入

  1. 入学検定料・入学考査料は据え置く
  2. 入学志願者数は募集方法及び過去の実績等を勘案して見積もる

(3)寄付金収入

  1. 大学教育振興資金の募金活動の実施(主として新入生対象)
  2. 学園創立120周年記念募金活動の実施(継続2年目)

(4)補助金収入

  1. 国庫補助金・・・各種補助対象を理解・研究し補助金の確保を志向する
  2. 地方公共団体補助金・・・過去の実績を勘案して見積もる。結核予防補助金も同様

(5)資産運用収入

学校法人の資金の性格と運用目標(流動性、安全性、収益性)を勘案して見積もる

2 消費支出について

(1)人件費支出

  1. 教職員数  既定の方針を基本とする
  2. 雇用形態に配慮し、人件費総額の抑制を図る

(2)教育研究経費・管理経費

  1. 制度的に規定された経費予算額はその規定により、収入見合いの経費予算額はその範囲内で配分した
  2. 経常の教育研究経費については、総額において前年度当初予算額の範囲を基に配分した
  3. 管理経費の中の一般管理経費については、特別な場合を除き、前年度予算額以下とした

3 資本的支出・基本金について

(1)施設設備について

  1. 事業計画に即し、年度支出額を見積もり財源配分した。過年度資本的支出に充てた借入金の当年度返済額を含む。
  2. スポーツ・健康教育センター(仮称)の建設について2年間で3億2,500万円を見込む。当年度は建設仮勘定として1億円を見込む。【再掲】
  3. 大学建物の耐震診断と耐震補強工事の年次計画による実施。
    (学校施設耐震改修事業)
  4. 親和女子高等学校・親和中学校の環境整備。
    (120周年記念事業募金対応事業)【再掲】


1.収支予算
2.収支補正予算
3.事業計画書



経年比較をみる

財務状況トップへ
最新の予算・決算は財務状況トップよりご覧下さい

〒657-0022 神戸市灘区土山町6番1号 学校法人 親和学園